我孫子の石仏               目次に戻る  
この地域の青面金剛の
変わった持ち物
ドクロをつないだ環?
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我孫子の石仏 1999/12/13現地調査
千葉県の石仏巡りコースが石仏協会の石仏手帖にいくつか紹介されているが、交通の便が悪いものが多く、車でないと回りにくい。
我孫子のコースはJRの路線(常磐線、成田線)がうまく利用でき、また上野駅から時間的に近いので、徒歩用に組み直した形で紹介する。
上野−常磐線快速で天王台下車。
北口に出て、駅前の車道を左に300m戻ると、信号のある変型十字路がある。十字路の手前左の小高い場所に6手青面金剛が一基安置されている。@
「ドクロをつないだ数珠」を持っているのが珍しいが、同じデザインのものがこの後も二三ヶ所で見られた。
十字路を左折して旧水戸街道に入ると、柴崎神社A、円福寺B、東源寺Cの一画がある。
A柴崎神社 鳥居左に大きな青面金剛塔、庚申塔の文字塔がある。
B円福寺 階段を上がった左側に元禄15の十九夜塔、亨保の青面金剛がある。
C東源寺 案内板に従って少し入ったところにある。本堂右側に延宝二年の青面金剛(剣ヘビ六手)ほか。

水戸街道を進むと左側に長い塀と立派な門のある屋敷が並び、旧街道の宿場の雰囲気が残っている。
道は「柴崎三叉路」で六号線に合流する。

そのまま六号線を進み、「青山台入口」で信号を渡ってから右折し、すぐ左折してマンション脇の小道を上って、道なりに進むと400m先の左側に入ったところに八幡神社Dと無量院Eの急な階段がある。
D八幡神社 参道に雑多な石仏が多数置かれている。万治二年の三猿塔ほか、玉垣を巡らせた「待道大権現」に注目。「待道講」は安産を祈願する珍しい女人講。
E無量院 境内続きの隣りが無量院。如意輪観音、大日如来、日記念仏地蔵塔、虚空蔵菩薩など多数の石仏。
青山台入口に戻り六号線を進むと利根川の手前で、川の土手下を通る車道(印西方面)が分かれる。徒歩の場合は、河川敷のゴルフ場に沿って利根川土手を歩く快適なピクニック。
常磐線鉄橋をくぐって更に土手を進むと、やがて取手(茨木県)の飛地の小堀(おおぼり)地区に入る。
ゴルフ場が終わる地点に、この道唯一の信号があるので、ここで車道を横断してそのまま真っ直ぐ進むと小堀の中心地区。墓地に囲まれて旧常円寺(集会所)Fがあり、その先に水神社Gがある。
F常円寺 十九夜塔、待道大権現など
G水神社 本殿左の寛文9の四手青面金剛は大津絵をそっくりコピーした図柄で大津絵の絶対年代と青面金剛信仰の普及時期を推定するために重要な資料である。足元の二匹の立猿は紙版(合羽摺り)の技法で大津絵を大量生産するための大津絵特有の猿である。関西で大量生産された大津絵だが、関東の石仏に写されたものはこの一基しかない。隣の二神像は疱瘡神とのことで山芋らしいものを持つ。
小堀-->成田線湖北駅
小堀は古利根沼(さくら湖)に囲まれていて通過できないため、一旦利根川土手の道まで戻る必要がある。古利根沼を抜けたところですぐ右折し、沼の裏側を通る道をどこまでも進むと、湖北駅の近くを通る356線(成田街道)に出る。

駅の近くの中峠(なかびょう)不動だけは是非寄っておきたい。
湖北駅への分岐点と竜泉寺(幼稚園)前を通り過ぎると火の見(356線には他にも火の見が多い)があり、左奥が中峠不動尊(照妙院)。H
参道左に驚くほど多数の石仏が安置してある。大型の二童子付き青面金剛2基ほか十九夜塔や愛染明王など多数。参道入口の木祠に愛宕山大権現。
分岐点に戻り成田線湖北駅まで5分。我孫子駅で常磐線快速に乗り換え上野へ。

体力と時間に余裕があれば、356線をそのまま次の新木(あらき)駅まで歩くのもよい。(3.5km)
順番に
左側に観音寺 首かしげ地蔵、庚申塔、勢至菩薩。
右側に地蔵院(上新木青年館の左) 庚申塔、十六夜塔、十九夜塔
右側に葺不合(ふきあえず)神社 庚申塔、手水鉢など
右側に旧長福寺(新木青年館) 寛文11の庚申五輪塔など

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