上大岡から弘明寺             目次に戻る
石仏地図手帖(神奈川編)に「南区、港南区の石仏」として紹介されているコースをほとんどそのまま紹介する。ただし実際に歩いてみて地形的に分かりにくいところが多く、また距離も長すぎるので、無理がないよう一部を割愛した。※
弘明寺 
延宝8の剣人型青面金剛
白山神社
福寿寺 聖観音庚申 線刻の三猿
  自性院 寛文9 三面青面金剛
路傍 寛文11 四手
 
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コース案内
港南中央駅(地下鉄)
駅前の港南中学の校庭脇を入り、松影橋を渡るとすぐ福聚院@。入口に石仏群がある。観音と地蔵の庚申塔の三猿の「線彫り」が特徴で他ではあまり見かけない。他に馬頭観音像など。
もとの道を進む。道が左にカーブするところで右の細い道に入ると奥に寛文12年の4手合掌の青面金剛があるA。青面金剛としては大変古いもので石工たちが青面金剛の姿を試行錯誤していた時期の初期様式である。同じ姿で左右逆の青面金剛があとで訪ねる白山神社にもある。
(港南中央駅−上大岡駅は800m)
上大岡駅(地下鉄/京浜急行)
駅前の中央商店街を進むと橋を渡って千手院前に出る。左に捲くように進み、道なりに坂を上っていくと右に自性院@。勘九郎地蔵や道しるべなど様々な石碑石仏があるが、寛文9年の青面金剛(三面六手合掌)は必見。保土ヶ谷天王町橘樹神社の寛文九年像と半年しか違わない初期様式である。
自性院を出てそのまま坂を上り詰めると尾根筋の車道に出る。(車道を右に下っていくと餅井坂入口Bに行き着く。)尾根を越えて反対側の谷間に向かって住宅の間を適当に下ると、白山神社のすぐ近くに下りられるA。
白山神社には寛文十二年の四手青面金剛のほか、道しるべのある青面金剛、石祠や石棒など面白いものが沢山ある。
谷間を東に進むと餅井坂入口B。古い百万遍念仏碑(道しるべつき)や黒御影石の餅井坂石碑、説明板がある。餅井坂は鎌倉下の道の一部で、准后道興の紀行の次の歌が鎌倉古道の道筋を探る重要なヒントになった。
               行きつきて見れども見えず餅井坂 ただ藁沓に足を食わせて

山裾道(鎌倉下の道)を弘明寺に向かう。地図では分かりにくそうだが地形的には単純に山裾をたどる道で分かりやすい。

京浜急行のガードをくぐる直前が中里。ここで一時脇にそれて熊野神社C、宣正寺D、西光寺Eの三つをを探すことになる。宣正寺の奥には割烹中里温泉があり、その案内板も手がかりになるであろう。
熊野神社、西光寺には青面金剛があり、宣正寺の角には三体の丸彫り石仏がある。
もとに戻り、京急のガードをくぐると間もなく弘明寺F。山門前の「百番供養塔」の裏の「ほどがや道」を見ておくこと。
弘明寺の境内や階段には多数の石仏石碑石造物や霊石がある。歓喜天堂の脇之庚申堂には何故か銀色に塗られた青面金剛があり、頭髪にヘビが隠れている。その隣に延宝8の古い剣人型青面金剛があるが、何故か見つけにくいことで有名。ていねいに一つ一つよく見てください。

弘明寺は坂東三十三観音の十四番、本尊は重文の鉈彫り十一面観音、拝観料を払って拝観出来る。弘明寺駅改札から裏山の公園に上ると立派な展望台がある。
(帰路)京浜急行 弘明寺駅から横浜方面。
または、にぎやかな弘明寺商店街を抜けて鎌倉街道に出ると、弘明寺バス停(藤棚行きで保土ヶ谷東口)や地下鉄弘明寺駅がある。

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 ※石仏地図手帖から割愛したもの:
  ◎上大岡駅東口の庚申群
  ◎鹿島神社の地神像(東口に出て線路に沿って下る。2つ目の踏切を渡る。)

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