藤沢宿の石仏              目次にもどる  
柄沢神社 地神
庚申堂 寛文13
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JR藤沢駅→小田急藤沢本町→JR藤沢駅
コース案内
遊行寺通り 庚申堂
JR藤沢駅を江ノ電の反対側に出て、右に下りると遊行寺通り。
遊行寺通り商店街の中央に広い境内のある立派な建物の庚申堂がある。(木像の青面金剛が安置されているが、六十年に一回の公開)
境内には多数の青面金剛や庚申塔が並んでいる。
寛文13年の6手変形青面金剛はショケラを下げており、石仏や庚申の本によく写真が引用されている。この像は持ち物や手首に巻き付くヘビなどから明らかに隣の元禄5年大型青面金剛や山王神社の貞享2年青面金剛のモデルである。
他に地神像、ドクロのヨーラクを持った青面金剛(戸塚大坂下と同じ石工)など多数。

江ノ島道みちしるべ
商店街から車道に出た分岐点に江ノ島道しるべがあり、別項「江ノ島道コース」につながる。
左に入ると、旧江ノ島道が車道とほぼ平行して藤沢橋まで通じている。
赤い遊行寺橋から先が旧東海道。昔はここに広重五十三次「藤沢」の江ノ島神社鳥居があり、東海道と江ノ島道の分岐点だった。
常光寺
東海道の左側を進むと、右手に常光寺山門。立派な森の中の墓地に市指定の古い庚申塔2基がある。
万治2年
「合掌サルと雄鶏」を彫った梵字塔。寛文9年の三猿。
常光寺裏手墓地公園
東海道に戻って少し進み、済美館(公民館別館=休憩やトイレ可能)の角を入る。墓地の手前右側の古い小公園の奥に石仏群がある。
地神像(同じものが柄沢神社にある。)、踊る三猿の庚申塔(同じものが鎌倉御霊神社にある。)など
 
荘厳寺(真言宗)
少し先に、荘厳寺入り口。梵字アを彫った大きな木食観正の名号塔。弘法大師石像。墓地入口に庚申塔、無縁仏の中に一体だけ紛れ込んだ庚申塔など、探すといろいろなものが見つかる。

永勝寺
荘厳寺の少し先の道(JA脇)を入った先に、「飯盛女の墓」で有名な永勝寺がある。「飯盛女の墓」というと哀れな物語を想像してしまうが、従業員や飯盛女の墓まで作ってくれた優しいご主人だったらしい。

道祖神
永勝寺の前を更に200m進むと、路傍に道祖神の祠がある。筆を持って書類を調べる関所役人の姿の道祖神は、道祖神本来の姿と思うが、この地方では珍しい。
伊勢山公園
東海道まで戻る。
白旗交差点(藤沢高校前)を白旗神社方向に右折。左側に入ると小田急「藤沢本町」駅。踏切を渡って、駅のすぐ裏が桜ケ丘が有名な伊勢山公園で、かなりの階段を上がることになる。
公園内の石仏はいずれも面白い。高さ2mもある承応2年の立派な梵字三猿庚申塔。藤沢最古の庚申で市の指定文化財。説明板によると藤沢市内の三百数十基の庚申塔があり、うち15基が市の指定文化財とのことである。

公園中央付近に忠魂碑がいくつもあり、特に西南戦役戦死者記念碑は珍しい。
元禄10年の青面金剛は両側面に2童子と日月が彫ってあり、あまり見たことがない様式である。
象形文字で書かれた「??塔」がある。何と読むのか研究して見てほしい。ヒント:漢字辞典を引くと起源である象形文字が出ている。

他に階段途中に堅牢地神、海側斜面通路脇に阿弥陀座像庚申が見つかった。蓮華の下の○と△の形は五輪塔だろうか?

白旗神社
藤沢本町駅前に戻り、商店街を道なりに抜けると車道に出る。正面に白旗神社の大鳥居が見える。
源氏ゆかりの由緒のある神社だが、社殿左手に集められた30ほどの石仏群は壮観で、幕内力士そろい踏みの感じで圧倒される。
説明板には「えのしま道しるべ」と「寛文5の庚申」が取り上げられている。「えのしま道しるべ」は藤沢市内に十数本ある。
寛文5は合掌した一猿だけで細い足が特徴。

他に2手の青面金剛(剣?と索)、日月を支え2童子を伴った青面金剛、変形6手青面金剛(剣索、弓矢、三叉戟と輪)、延宝6の三猿、延宝6の地蔵庚申、花を盛った水盤をかかえた地神像、「左 かまくら、右 えのしま」道しるべなど。
復路
御陣屋石仏群
白旗神社前に新しいショッピングセンターが出来、レストランもいくつかある。市民病院の前を更に進むと境川の近くに御陣屋の石仏群。
境川の遊歩道を、遊行寺橋の袂まで戻る。
遊行寺
黒門をくぐり、いろは坂の参道の緩い傾斜を上る。左側に国定忠治の子分、板割の浅太郎の墓。
左の真浄院墓地に八手青面金剛などがあるので探してほしい。
遊行寺境内に戦死者を葬った敵味方供養塔、小栗判官墓所(小栗堂)への道に立派な六地蔵と五輪塔。
●敵味方供養塔の付近から国道に出ると、目の前の高台に諏訪神社。石祠型の道祖神と長虫神社石碑。
●藤沢橋方向に下っていくと、左に感応寺。本尊は不動。左に線刻の六地蔵。右にある三島神社の社殿は回転式の珍しいもの。
山王神社
少し戻って大船方面への車道を150m進むと山王神社
(または、小川沿いのサイクリング道が車道と平行に走っているので、この道を進み瑞光橋で車道に出ると山王神社。)

社殿左に12基の石仏が整列している。大型の貞享2年青面金剛は変形6手で、剣と輪、数珠と?、?とショケラ?。腕に何匹ものヘビが巻き付いている。他に2鬼を踏む青面金剛と弓の端の方を持った青面金剛。後者はヘビとの区別 がむつかしい。
 
柄沢神社
山王神社前の車道をさらに1km進むと「柄沢橋」バス停。左に800m進み、「柄沢神社入口」バス停の少し手前から右に入ると、昭和21年の道祖神。
その先に柄沢神社があり、鳥居前と拝殿右の2ヶ所に石仏がある。
●拝殿右に比較的新しい石仏群がある。八手弁天像、不動像、甲子講の大黒天  (大古久福寿天神)、文政13地神像。
●鳥居前には庚申群。「青面金剛王」、□延庚申9「帝釈天王」、青面金剛は片手三猿の石工の作で「帝釈天」の文字が入っている。もう1つの青面金剛は六手変形で中二手は合掌でなく外側へ広げており持ち物不明。
 
山王神社まで戻り、左折して瑞光橋に出る。(サイクリング道をうまく利用するとよい。)ここから住宅の方へ登り、マンション群のはずれで丘を乗り越えて下っていくと藤沢駅前に通じる商店街に出る。

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