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円応寺 日月奉持
  遍照院
  遍照院
矢口の渡し
     (目蒲線) JR蒲田=矢口の渡=武蔵新田=(下丸子)=(鵜の木)=沼部
 
コース案内
JR蒲田から目蒲線で武蔵新田下車。駅前商店街をどこまでも進む。この道は鎌倉古道と思われ、左にゆっくりカーブしながら多摩川土手まで続いている。

@右手に立派な新田神社。
南北朝の時代、南朝の勇将新田義興(よしおき=新田義貞の子供)が敵の謀略にかかって多摩川矢口の渡の船中で謀殺されたが、その後たたりが続くため義興の霊をなだめるために作られた神社。
A商店街のはずれに地蔵堂。延宝の地蔵と大型の青面金剛がある。
B左手に十寄神社。義興と共に戦死した十人の家来を祭る。

大型マンション「アリス多摩川」の前を通過して更に進む。多摩川土手近くの神社に突き当たる少し手前を右手に入ると住宅の奥に円応寺がある。C
○寛文12年の変形6手青面金剛は大田区最古の青面金剛で区の重文指定の立派 なもの。持ち物は日、月、矛、索、弓、矢 で各手首には小ヘビが巻き付く。
 弓と索の線が交叉するのが特徴。寛文から延宝にかけて同じ石工による同じ様 式の作品がこの付近の広範囲の地域に残っている。
  (世田谷区太子堂、西五反田安楽寺と徳蔵寺、川崎市子母口蓮乗院)

多摩川土手を歩き、京浜2号線をくぐったあと、左折して目蒲線の矢口の渡駅を目指す。駅前商店街につながる道は赤煉瓦を敷いてあるので迷う心配はないはず。
踏切を越え、環状8号線にかかる歩道橋を越えると遍照院D。付近の村々にあった供養塔が集められている。
○延宝8 青面金剛 合掌型。三猿が2段になっているのは移設のときの台石の取 り違えであろう。
○承応3 念仏講供養塔 線刻の阿弥陀 大変古いもの。
○延宝8 阿弥陀型庚申
○正徳4 日本回国供養塔
○文化5 青面金剛剣人型は首を傾けたポーズ、鬼の金棒なみの大きな剣、猿のポ ーズ、両手で足を支える邪鬼のポーズと髪の毛など一風変わった意欲作である。
以下地図省略
駅に戻り、目蒲線に乗って沼部駅下車。踏切のすぐ先の東光院の前から六郷用水跡遊歩道に入ると新幹線ガードを越えてすぐ密蔵院がある。E
古い木像6手青面金剛があり、庚申で有名な寺だが、現在木像は非公開。写真によると持ち物は矛、輪、弓、矢、棒(剣)、?で、?の手には何も持っていないように見える。
境内に庚申が数基。
○区最古の寛文元年庚申塔があることになっているが見当たらない?
○延宝2年の一猿
○寛文3の聖観音は庚申ではなさそう。
○宝永のやさしい顔をした青面金剛
○昭和55年の迫力ある大型青面金剛

この先、六郷用水跡遊歩道が数キロにわたって続いており、池上線の千鳥町経由池上本門寺前に出られるので余裕があれば歩いてみることをお勧めする。江戸時代の用水跡を利用した遊歩道だが、東海道が出来る以前の古道のコースである。

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