金沢区の石仏                目次に戻る  
能見台道
夏山バス停 寒念仏
夏山 寛文11 剣人型
野島染王寺 寛文12
野島染王寺 延宝8
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コース案内
金沢区には金沢文庫など文化財や、自然動物公園、八景島など観光地が多い。観光コース沿い之石仏探索場所を紹介。
石仏については横浜市文化財調査報告書7,9,10,15に石造物一覧がある。
1)自然動物公園方面
★金沢文庫駅前の16号線を横浜方面に引き返し、最初の踏切を渡る。「六国峠ハイキング」の案内板の脇に「右 能見台、保土ヶ谷道」「此方 江戸」「光明寺」と書いた道しるべがある。@(光明寺は称名寺境内の脇寺の一つ)
保土ヶ谷金沢横町の「鎌倉金沢道」道しるべにつながる道である。(昔は能見台経由の山道で釜利谷トンネルの保土ヶ谷側に下り、笹下川沿いの金沢道を上大岡に出た。現在は円海山周辺の市民の森や自然観察の森につながっている。)    
★ハイキング案内にしたがって更に進むと右側に三基の庚申塔がある。A
天明9 大青面金剛、貞享4 片手サルの青面金剛、?保6 青面金剛 持ち物が少し変わっており、数珠、金剛鈷、弓、矢を持つ。
(ハイキング入口の案内にしたがって階段を上がる。階段が終わって山道らしくなった辺りの左側に地蔵、馬頭観音、巡礼碑がある。▲)

ハイキング入口を見送り、そのまま直進すると、道は大きく湾曲して、浅間神社前に出る。(途中浅間神社裏参道の案内)この先の路傍に地蔵。▲

一旦バス道に出て、間もなく右手に正法院がある。▲
寛文の地蔵像と自然石庚申塔。

バス道を進み、赤坂の十字路で左折して少し上ると、右手の山側に庚申塔群。B
寛文12の聖観音庚申、寛文13の地蔵庚申のほか念仏講碑など数点がある。
もとの赤坂十字路にに戻る。(ショートサイクルならここから手古神社Fへ)

同じ道を更に500m進むと、大通りに合する。信号を直進すると自然動物園方面の道で、入り口がやや分かりにくいかも知れない。ある。
カーブを廻ると大きなマンションの前に立派な六地蔵があり、付近の風景とのアンバランスが何となく面白い。C
広い直線道を上っていくと、バス停「夏山」の少し手前、右側草地の広場に石仏群がきちんと祭られている。
寛文11の青面金剛は二童子を持ち、野島染王寺の寛文12とともにこの時期の庚申塔としては珍しい剣人型である。ここには寒念仏石碑(阿弥陀、馬頭)が多い。

★次のバス停「夏山坂上」が自然動物園入り口。

<帰路>金沢文庫駅までバスが頻発しているが、歩いて帰るのは次の別コースを推薦。
バス停「夏山」の脇から住宅地を下る。公園のあるところで道がずれるが、更に下っていくと谷間の旧道に出る。(釜利谷西一丁目67-66)
丁度この位置から小川に沿った遊歩道(小川アメニティー)がつながっており、アメニティーをのんびり歩いていけば、迷うことなく手古神社までへ行ける。
途中、釜利谷東七丁目13-12の間を車道に出ると、正面の崖に二体の石仏が見られる。E 一体は「片手サル」庚申である。このあとはどの道でも手古神社に出るが、小川アメニティーに戻るのが安心だろう。

手古神社境内には10体ほどの石仏が並んでいる。F
元禄5と亨保2の片手サルがあるが、亨保のものはかなり稚拙で判断に迷う。青面金剛の表情は似ているので、病気で引退し不自由な身体で作ったものだろうか。

手古神社から宮川沿いの遊歩道を通って金沢文庫駅に戻る。

 
(2)称名寺(金沢文庫)−金沢八景方面
金沢文庫駅から16号線側に出て、徒歩15分で称名寺。11
★赤門前の道しるべは「是より志よふミヤうじ かまくらへすく道(直道)」
赤門を入り参道を進むと山門前の墓地入口に10基ほどの庚申や地蔵、馬頭などの石碑石仏がある。赤いよだれ掛けが付けてあり鑑賞しにくい。
鐘楼、赤い太鼓橋、作りなおしたばかりの金沢文庫(博物館)が名所である。
博物館付属の図書室には仏典や仏教美術の関係図書が充実しており、利用価値がありそう。
裏山の市民の森上り口付近には観音札所関係の石碑石仏がある。

竜華寺 12
称名寺赤門を出て真っ直ぐ進むと寺町を通って金沢八景方面へ出る。
途中に寺社は多いが石仏は少なく、石仏鑑賞出来るのは竜華寺だけである。12
山門右手に数基の庚申と保土ヶ谷道道しるべ、墓地に目鼻のはっきりした六地蔵。不動堂前のとろけかかった狛犬が珍しい。

野島 染王寺 13
竜華寺から野島橋を渡って野島に入る。金沢付近の道は意外に複雑で分かりにくいので注意。
染王寺門前に二童子付き青面金剛(寛文12剣人型)、聖観音、念仏塔など大型の石仏石碑が並ぶ。
(染王寺前を進むと野島公園展望台への裏上り口がある。)
夕照橋を渡り、風景を楽しみながら平潟湾沿いの遊歩道を金沢八景駅に向かう。

 
(その他)

★金沢八景駅付近:瀬戸神社 灯篭、常夜灯、力石
琵琶島 福石、句碑

★朝比奈切り通し
金沢八景駅からバス(または徒歩一時間)の朝比奈切り通しは鎌倉ハイキングの一つ。切り通し入口の石仏群はよく写真に出てくる。(朝比奈切り通しの反対側にもやや高い場所に彫りの立派な地蔵庚申、文字塔があるが、これは鎌倉市に属する。)

★京浜急行金沢八景の付近の駅

追浜駅:駅から300mの良心寺(横須賀市)B 。
寛文12の変形6手青面金剛は、葉山、逗子の寛文11青面金剛、藤沢庚申堂の寛文13と同じ系統に属するもの(邪鬼面の青面金剛)で、保存状態が非常に良いため、他の青面金剛の姿持ち物の参考になる。「腰の回りにバンドの代わりに巻き付く2匹の大蛇」や青面金剛の表情がはっきり残っている。

六浦駅:駅から300mの踏切脇、三艘公民館 A 。寛文10の三猿庚申塔ほか。

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