小坪(逗子)の石仏           目次にもどる  
       
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逗子市小坪の庚申塔
鎌倉の石仏で、五所神社から光明寺に至るコースを紹介した。
光明寺から少し足を伸ばして、逗子の小坪の庚申を訪ねて見る。逗子マリーナの椰子並木には日本離れした雰囲気がある。

●昔の漁村と新しいマリーナや住宅地が混在する。地形が複雑。(下図)
  大崎公園/披露山公園を含めたフルコースがお勧めだが、上り下りの多いハイキングコースになる。
   
●「光明寺」バス停が起点だが、石仏が主目的なら、最初に五所神社の石仏を見ておいた方がよい。(バス停「九品仏」)
●光明寺は最近境内が整備され、地蔵などが地蔵堂に収められたりした結果、石仏寺の魅力が失われた気がする。
●小坪にはトイレがない。必ず光明寺の駐車場で済ませておくこと。
コース案内
光明寺前から海に出ると、ヨットサ−フィンの若者で賑わう。
和賀江島経由の海岸j道は、干潮時でも通れなくなったので、車道に戻りトンネルの直前の道を右に進むと正覚寺下に出る。

●正覚寺左の道を上り、右折すると住吉神社があり、境内から真っ暗な洞窟を抜けると三浦氏の戦略拠点だった住吉城趾がある。
正覚寺石段前を左に進むと駐車場の金網扉の向こうの旧道に正覚寺下庚申群@
寛文7の三猿、元禄7の片手サル青面金剛など重要な庚申を含めて5基があるが、金網からの距離が遠く細かい観察が困難。
   2010/1/27現在、この付近を大規模工事中なので、様子が変わるかも知れない。
プール脇の道を進むと車道に出る。椰子並木がY字に分かれるところで、左の車道を進む。この先の海前寺、神明社、小坪寺はすべて左手の山の中腹の旧道沿いにあるので注意。

海前寺の案内板にしたがって階段を上る。A
(1)寺の入口左の阿弥陀像が庚申塔だが、三猿がないので分かりにくい。庚申供養の銘文を探すこと。
(2)寺の入口下20m先(寺の裏手)に、青面金剛など20基ほどの集め庚申がある。見落とさないこと
山の中腹の狭い旧道を進むと、左に神明社の階段がある。階段途中にかなり破損した双体道祖神が2体ある。B
双体道祖神は、鎌倉中心部/逗子/葉山/三浦にほとんど見られないが、小坪にだけ8体?ほどあるという。
更に、中腹の旧道を進むと小坪寺C。
膨大な石仏群(墓碑=阿弥陀/観音/地蔵)に混じって、「三猿なし」の阿弥陀庚申塔が1基ある。以前あった説明板がなくなったので、なかなか見つからないと思う。
こうして見ると、庚申塔に三猿を彫るのは何故かという疑問に対する答えは明らか。三猿がないと、墓碑と庚申塔との識別が困難だからである。
階段を下って車道に戻ると、目の前の交差点角に子の神社D猿田彦双体神像がある。
双体像は明らかに神様の姿であり、普通の道祖神のデザインとは違うので、双体道祖神なのかどうか分からない。
交差点の車道を左折し、高架道路の下をくぐると、路傍に「小坪小学校入口」庚申群Eがあり、10基ほどの立派な庚申塔が安置されている。 元禄10年と12年の青面金剛は片手サルである。
交差点に戻り、一番左の道を行く。この道は200m先の小坪マリーナで行き止まりになるが、行き止まり少し手前にモダンな建物の仏乗院があり、左側面に数体の石仏がある。F
潮風にとろけた青面金剛は、「猿のポーズと放射状の腕」から、明らかに片手サルだが、右手にショケラらしいものを下げているのが珍しい。この石工の作品が、鎌倉/逗子/横浜・・・で30体以上発見されているが、これまでのものは、すべて6手合掌型であった。
  ★厳密に言うと、泉区中田の1基だけは、何かを下げているように見え、保留にしてあった。2基目のショケラ発見である。
(帰路)
(1)「小坪」または「小坪海岸」バス停から「小坪経由 鎌倉駅−逗子駅」バスが頻発しており、逗子、鎌倉どちらにも出られる。

(2)付近の山の上の「大崎公園」はよく整備され展望がすばらしく人気の少ない穴場である。大崎公園→披露山庭園住宅→披露山公園→浪子不動→逗子海岸→逗子駅の展望ハイキングは、天気が良ければお勧めコース。

ただし小坪から大崎公園への入口が分かりにくいので注意(詳細図参照−地元の人に聞いた方がよい)。
以下、このコースの説明。
交差点から約50m」の地点まで引き返し、一番広そうな路地を探して斜面を上っていく。(コース案内や目印がないが、多分どの路地でも同じ道に合流するはず)。天照大神社の階段入口に、青面金剛が一体ある。
道なりに進むと、山の上の住宅街の車道に出る。右方向に進むと、「大崎公園」「披露山公園」の分岐点。
ここではじめて道標がある。
大崎公園
海に突き出た半島の山上に作られた気持ちの良い公園で、逗子マリーナ/逗子海岸など海の大展望が楽しめる。1月下旬、赤い椿が満開で、伊豆大島並みの気候らしい。 トイレ/水飲み場/ベンチ/芝生完備。
披露山庭園住宅
分岐点に戻り、高級住宅地の中の広い車道を真っ直ぐに進む。住宅地のはずれ(入口)の駐車スペースの隣に、石仏を集めた一角があるが、最近山崩れがあったらしく、2010/1現在、土嚢を積んで応急修理の状態だった。
披露山公園方向に進むとすぐの小墓地に、青面金剛一体。
披露山公園
駐車場経由で公園に入る。小動物園、展望塔、トイレ/自動販売機/レストランなど。
駐車場から浪子不動へ下りるハイキングコースの入口があり、浪子不動まで下り15分で、海岸道路に出る。
海岸駐車場の先から、海岸に出る地下道がある。波打ち際を10分ほど歩き、また地下道を抜けて逗子駅まで15分。

斜面中腹の細い旧道に沿って寺社が並ぶ。

小坪から大崎公園に上る入口が分かりにくい。(路地を1〜2本間違えても同じ道に合流する?)
★逗子海岸→披露山→大崎公園と、逗子駅から逆コースで小坪に入るのもよく、逗子の代表的なハイキングコース
この場合は、大崎公園から眼下の逗子マリーナを目指して下りてくるので分かりやすい。
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