小田原のまとめ          まとめ    目次へ
 
●広重初版は、江漢の山の形をモデルにした。

●江漢図は小田原ではなく、大山の風景だった。

●広重は山の間違いに気がつき、二子山など入れて
  箱根山らしく描き直した。

右図は酒匂川から見た箱根山
  箱根連山のパノラマが前方180度に広がり、
  現地を見ていれば、箱根と大山を見間違うはずがない。
   (広重は酒匂川には行っていない。)
江漢図には直接「小田原」とは描いてない。「小田原 四十五」という付箋が貼り付けてあるだけで、江漢の筆跡ではない。
江漢画帖の原本がどんな形だったのか、東海道五十三次の形に編集されたのは何時かなどは不明である。
 
広重五十三次にはABC三種の再刻版が残されており、ここで論じたのは再刻版Aである。
再刻版Bは、再刻版Aの山部分の板を直接削って、もっと険しい箱根山に変えたもの。多分画家に無断で版木を加工している。
再刻版Cは署名の筆跡や画風が怪しく広重作ではない。ただしCのようなニセモノが何故作られたのか、理由はわからない。   
  
        再刻版A                     再刻版B                  再刻版C
★内田実「広重」では、ABC三種ともニセモノ(署名や画風が違う)と言っているが何かの間違いCだけが少し字体が違う
 
   初刻版                                 再刻版C
 AとBは同じ板である。
   再刻版A                        再刻版B
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