48 3.本陣作法      3    まとめ   目次へ
 
本陣作法を詳しく書き残した「足柄史料」より  
大大名は定紋入りの白麻の幕を張り巡らし、門と玄関には定紋の入った紫縮緬の幕を張る。門前には定紋付きの提灯を一対置く。ただし中大名は玄関だけ紫縮緬、小大名は門/玄関とも白麻の幕。

広重図には、門に紫縮緬の幕定紋入りの提灯が描かれている。両図は少し違うにも関わらず、両図とも正しい
江漢は、本陣主人や大名に知り合いが多く、宿泊中の大名に挨拶に行ったり、老中の一行が宿泊する前々日に本陣の準備状況を見学に行ったりしているので、本陣作法に詳しくても不思議はない。

一方、広重は江戸からほとんど出たことがなく、本陣を正確に描くのは難しいはず。広重rはどうやって正確な品陣図が描けたのか。
数日間の取材旅の中で本陣関係者を訪問し、江漢図を見せて助言を受けたことが考えられる。
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