55京都 2.江漢図     2      まとめ   目次へ

背景の山: 多分この位置からは、当時も山が見えなかったはず。
御所の向こう側から、この方角に見える大文字山を合成した?
江漢図は京都御所の写生。唐門の微妙な曲線、通用門小塀などが正確に写されており写真鏡による写生と思われる。
江漢は以前から写真鏡に関心を持っていたが、京都滞在中にようやく入手(京都の職人に作らせた?)、京都からの帰りの旅で写真鏡取材している。
この京都図は、京都滞在中の写生だから、
日本における写真鏡作品第1号ということになる。
寛政の改革(1783−1787)で、老中松平定信は学者を総動員して京都御所の歴史を調査し標準の設計図を作成した。以後何が起きても、この設計図に基づいて復元修理することになっている。江漢の写生した京都御所(1812)と現在の御所とは、細かい点まで同じなのである。
 
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